マンションの管理や使用には「管理規約」や「使用細則」などのルールが定められています。
現行の管理規約では、時代の流れや生活習慣の変化に対応していないことがあったり、形式的な内容で実際には活用されず、居住者の生活に支障が出ていることもあります。(標準管理規約も随時改訂されています)
それらの状況を改善するため、居住者の意見を吸い上げ検討委員会を立ち上げて、より実用的な改正案を作成し、理事会、総会の決議を諮り公正に改訂作業を行います。
多くの居住者がいるマンションでは不測の事態が発生し被害額が多額になることがあります。
その際に必要となるのが「保険」です。既に加入している管理組合も多いのですが、近年は多くの保険会社が多種多様な商品を販売しています。私たちが年齢によって保険を見直すようにマンションにおいても補償内容や財務状況をふまえて、管理組合にとってメリットが最大になる保険を付保することが重要なので、管理組合の要望を加味し加入保険の見直しを行います。
長期修繕計画は5年毎に調査診断を行い、建物本体、設備の経年劣化や破損状況をふまえて、材料や設備機器の単価の変動を加味して大規模修繕の時期が2回含まれる30年以上のスパンで見直します。
それに伴い修繕積立金額の増減についても検討が必要です。
管理組合では日常業務を管理会社に委託しており、大きな問題が無ければ漠然と契約更新されていることがあります。
管理業務に無関心なマンション程この状況が続いており、管理会社とも馴れ合いになってしまいます。
そこで、管理組合自身が契約内容、委託業務内容の確認をして、管理会社に支払っている委託費は適切なのかを検討します。
その上で、委託業務内容の見直しや委託費の交渉を実施します。更には、複数の他業者から見積もりを取ることも検討し、マンションに最適な管理会社を選定することが重要です。
「管理業務に無関心」と「管理会社に丸投げ」が無駄な支出を生んでいます。委託契約書、修理発生時の見積書や仕様書、法定点検、定期清掃、光熱費まで多くの支出を見直すことが可能です。管理費支出が削減できれば差額を修繕積立金に振替えることが可能です。将来の大規模修繕の際に修繕積立金が不足する可能性が少なくなり、大規模修繕に関する合意形成をスムーズに行うことにも好影響が出ます。
管理会社は書面や電話での督促は行いますが回収できなければ免責です。ここからは管理組合主体で動く必要があります。
滞納額が多額になるほどスムーズな回収は難しく、複数の滞納が発生すれば管理組合の運営や修繕積立金の財政にも悪影響となりマンションの価値を毀損します。現在、滞納者がいる場合は速やかに具体的行動に移すとともに、今後の滞納者への対応について管理組合として明確なルールを構築しておく必要があります。
7 居住者トラブル対策(騒音、ペット、用法違反、駐車場問題)
マンションでは居住者トラブルが発生しないということはありません。問題が発生した場合は管理組合が関わる必要があるかを冷静に判断するとともに、事案によっては解決に向けて対処する必要があります。又、将来的に想定される諸問題を検討し、管理規約や使用細則に反映させていくことで、トラブルを未然に防ぐことにも注力する必要があります。
8 居住者コミュニティー対策(広報活動、セミナー、勉強会の開催)
マンション運営では無関心が健全な運営に対して大きな阻害要因になっています。マンションのタイプによって居住者は様々ですが、多種多様な広報活動を取り入れたり、セミナーや勉強会を開催して少しでも関心を持って頂く活動は必須です。
又、その活動を通して居住者の横のつながりが少しでも芽生えれば管理組合活動にも好影響となります。
マンション管理士 Posiplan office
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